2017年12月26日

東伊豆町稲取「げんなり寿司」

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今回の旅、7日目。稲取漁港前で毎週土日祝日に開催されている、「港の朝市」にやってきました。東伊豆町役場駐車場の1階を利用しているので、雨天でも傘をささずに見て廻ることができます。8時頃から12時頃まで開かれていますが、まだ8時過ぎということで人影はまばらです。

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漁港前の朝市だから、ほとんどは海産物だろうと思っていたのですが、そうでもないみたいですね。

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まずは「かしゃばや」というお店に行ってみました。お目当の「かしゃば餅」は……あれ、見当たりませんね。

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なので、稲取に江戸時代から伝わるという、ハレの日の郷土寿司「げんなり寿司」を購入。隣りには「甘納豆入り赤飯」なんてものもありました。甘納豆の入った赤飯というと北海道のものが知られていますが、あちらがピンク色なのに対し、こちらはフツーの赤飯と同じ色をしてるんですね。「港の朝市」でこの赤飯を扱う店は4軒ほど見掛けました。

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他に「さんま寿司」もありました。伊豆の「さんま寿司」エリアは結構広いようですね。隣りに見える黄色いおにぎりは黄飯(きめし)と呼ばれるもので、稲取から下田辺りに見られます。大分県臼杵市の黄飯(おうはん)や静岡県藤枝市の染飯(そめいい)と同様、着色にはクチナシの実が使われています。まぁ……今回は赤飯も黄飯も買わなかったんですけどね。

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簡素なものではありますが、このような共用のテーブル席がいくつかあるので、早速「げんなり寿司」を頂いてみました。

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程良い甘さのおぼろ(そぼろ)が載った押し寿司が、紅白1セット入っております。いずれも金目鯛のおぼろで、「食紅で色が付けてあるだけで味は同じよ」とのこと。本来は5つで1セット(金目鯛の紅おぼろ・白おぼろ・マグロの刺身・玉子焼き・シイタケ煮)となり、その量の多さにげんなりしてしまうことから「げんなり寿司」と呼ばれるのだとか。他にもゲン(縁起)が良くなるように願って……という説もあるそうです。

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大きさは9×7×4cmほど。箸で持ち上げると、ズッシリとした重さが感じられます。確かにこれが5つも並んでいたら、げんなりしてしまいそうですね。小食な方なら1つだけでも充分かもしれません。

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酢飯はギュッと押し固められていて、モッチリとしたイイ食感。中には少量ではありますが、甘めに味付けされたニンジンが入っていました。それなりに酢が効いていながらも、この類いにしては上品ともいえる旨さがありました。

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ちなみに「げんなり寿司」は、港の朝市以外の何軒かのお店でも購入することができます。ただ、5つ1セットのものは事前に予約が必要なようです。


e_aji at 08:30│Comments(2) 寿司系 | 静岡県

この記事へのコメント

1. Posted by いち   2017年12月26日 22:45
稲取にも甘納豆赤飯があるんですねえ・・・
げんなり寿司もなかなか他では見ない感じで、伊豆も奥が深いですねえ。
2. Posted by A-chang   2017年12月26日 23:04
いち様
交通の便の良くない半島は、独自の文化を持つところが多いですね。
伊豆一周するのに8日も掛かってしまいました。w

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