「全国イイ味ハマル味」

魚雷発射試験場跡から16kmほどクルマを走らせ、旧佐世保無線電信所（針尾送信所）へやってきました。旧日本海軍が大正11年に総工費155万円（現在の約250億円）を費やして建てたもので、無線塔（画像上と右下）・電信室（下の画像全て）・油庫（画像左下）などは国の重要文化財となっております。



補強工事を終えて、昨年の10月11日に一般公開が始まった電信室の内部へは、ヘルメットを着用してから入ります。床が劣化している2階は入れませんが、1階にある変電施設の整流器室・運搬用クレーン等がある機械室・化学薬品等を保管する倉庫などを見学することができます。ちょっと不気味な感じが……しないでもないですけど。



旧佐世保無線電信所から3kmほどクルマを走らせ、西海橋へやってきました。ここから針尾瀬戸（伊ノ浦瀬戸）の渦潮を観るつもりだったのですが……見頃には時間がちょっと早かったみたいですね。



なので、先に「らりるれろ 西海橋店」へ行き、ハンバーガーを食べながら時間を潰しました。西海橋から1.5kmほどの場所にあります。幟に「佐世保バーガー」の文字がありますが、住所は佐世保市ではなく西海市になります。西海橋までが佐世保市なんですね。



「らりるれろ」は、かつて佐世保で最も知られたハンバーガーチェーンだったそうです。まだ「佐世保バーガー」という呼称が一般的ではなかった20〜30年ほど前までは、市内のアチコチに支店があったのだとか。のちに本部が廃業となり、市内中心部に残っていた京町店も平成18年に閉店。つまり西海橋店は、店名はそのままで完全独立自営し続けている唯一のお店（※）なんですね。ちなみにですが、「らりるれろ」と昭和45年創業の有名店「ビッグマン（ベーコンエッグバーガー発祥の店）」は同じ創業者で、「らりるれろ」の味を継承して始めたのが「ビッグマン」となるそうです。

※佐賀県鹿島市にも北鹿島店がありますが、詳細は不明。
※平成27年、佐世保市内にどういうワケか大野店がオープンしています。



佐世保バーガー認定店ではないので佐世保バーガーマップには載っていませんが、「佐世保でハンバーガーといったら、らりるれろ」という時代があったんです。



店内にはテーブルゲーム機やマンガ本などがあり、昭和の香りがプンプン漂っております。おじさんにはたまりませんね。



1番人気だという「ベーコンエッグバーガー」（480円）を頼みました。この時は先客が3組。注文を受けてから作ってくれるので、15分ほど待つこととなりました。名前を呼ばれたら取りに行きます。



水分少なめの懐かし系バンズに挟まれているのは、目玉焼き・レタス・トマト・オニオン・ベーコン・ビーフパティ・マヨネーズ・ケチャップ・マスタード・ブラックペッパーとなっております。マヨは「佐世保バーガー」らしい甘めの味付けかと思っていたら、酸味のあるフツーのマヨに近い感じなんですね。オニオンは辛味が結構残っていますが、逆にそれが良いアクセントになっています。画像では分かりませんが、マヨとケチャップがタップリと入っているので、気を付けないとはみ出しまくりです。w



「佐世保バーガー」の有名店のようなインパクトはありませんが、30数年前にファーストキッチンで「ベーコンエッグバーガー」を初めて食べたときのようなプチ感動がありました。どことなく懐かしさを感じさせる、ホッとする旨さもあります。お店を出る頃にはお客さんが増えていて、約30分待ちになっていたのですが、それでも買っていく人が何人もいました。今も根強いファンが沢山いるんでしょうね。