2021年05月31日

長崎市「ヒカド&パスティ」

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出島(出島和蘭商館跡)での話の続きです。出島の見学も楽しみにしていたのですが、実はここへ来た理由はもう1つあるんです。もちろんそれは、食べものなんですけどね。

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長崎に在留する外国人と日本人の親交の場として明治36年(1903年)に建てられた、旧長崎内外クラブの1階にあるレストランでいただくことができます。

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しかし……あれ、メニューにあるのはトルコライス具雑煮五島うどん長崎サラダ・角煮まんじゅう・かんころ餅ミルクセーキなど。お目当ての、「パスティ」と「ヒカド」が見当たりませんね。念のためお店の方に訊いてみたところ、「ありますよ〜」という嬉しいお返事でした。

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「パスティ 長崎産いのしし肉と豚肉のパイ」は、スープが付いて税込み1,980円。このスープがミニサイズの「ヒカド」で、他にフツーサイズの「ヒカド」(550円)も用意されています。

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先に「ヒカド」がやってきました。江戸時代に外国人が食べていた、シチューから派生したともいわれる郷土料理です。ポルトガル語で「細かく刻んだ」を意味する、「Picado」に由来するそうです。元々はパンでトロミをつけていましたが、禁教令によってパンが手に入らなくなり、のちに摺り下ろしたサツマイモでトロミをつけるようになったのだとか。サツマイモでトロミをつけたものを「ススヘイト」、トロミをつけないものを「ヒカド」と区別していた時代もありましたが、現在は前者を「ヒカド」と呼ぶようになっています。

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具は鶏肉・サツマイモ・大根・ゴボウ・ニンジン・レンコン・タケノコ・シイタケ・ネギで、醤油仕立てのアッサリとした味わい。豚肉やマグロを使う店が多いようですが、コチラは鶏肉なんですね。シチューから派生した料理とは思えない、かなり和風寄りな仕上がり。それぞれの具材の風味や旨味がスープに溶け込んでいて、けんちん汁を思わせる素朴な旨さがありました。ただ……トロミはそれほど無かったように思います。しっかりメモを取っていなかったので、ハッキリとしたことは言えないんですけどね。何しろもう半年も前のことですから……。

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「パスティ」は少し時間が掛かるといわれましたが、15分ほどで登場。江戸時代にオランダ人から伝わったもので、卓袱料理のひとつでもあります。ポルトガル語で「パイ」を意味する「Pastel」、あるいは「生地」を意味する「Pasta」に由来するそうです。鶏ガラスープや醤油などで味付けした具材に、パイ生地を被せてオーブンで焼くそうですが、こんな料理が江戸時代に存在していたなんて驚きですね。

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具は猪と豚の挽肉・茹で玉子・ジャガイモ・モヤシ・ギンナン・グリンピースなど。他にキャベツのような野菜が入っていますが、細かすぎてよく分かりませんでした。玉子の白身はゴムのような歯応えがあるので、多分……冷凍してあったんだと思います。おそらく滅多に注文されない料理でしょうから、仕方がないかもしれませんね。コレはコレで、面白い食感として楽しめます。余計なことを書いてしまいましたが、イイ感じに味付けされた具材と、パイ生地のサクサク感で美味しくいただくことができました。

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明治期の異国情緒が感じられる店内でいただくと、旨さも一段とアップするような気がしますね。ちなみに「パスティ」を供する店は、現在ほとんど見られません。今となっては貴重な料理なわけですから、有り難いもんです。

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例によって、GoToトラベルの地域共通クーポンを2,000円分使ったので、支払いは0円となりました。ごちそうさまです。


e_aji at 08:00│Comments(0) 洋食 | 長崎県

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