2021年07月05日

島原「かんざらし」

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古くから「水の都」と呼ばれる島原には湧水地が60ヶ所以上もあり、島原湧水群として名水百選にも選定されています。

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その湧水を使って作られる昔からのスイーツに、「かんざらし」というものがあります。ハチミツや砂糖が貴重だった時代では、大切なお客さんをもてなすものでもあったそうですが、現在は島原市内の10数店舗で気軽にいただくことができます。

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元祖といわれる「銀水」というお店に行ってみました。第一駐車場から狭い路地を80mほど入ったところにあります。なんでここに店を構えたんだろう……と思えるような場所なんですね。駐車場が無ければ通り過ぎてしまうかもしれません。お店は大正期に建てられたものだそうで、国の有形文化財となっております。

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前回紹介したチェリー豆やお菓子などが付いたセットなどもありましたが、「かんざらし」の単品(400円)を頼みました。

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湧水に浮かんだ白玉をお玉ですくい、ハチミツや砂糖などで作られた蜜を掛ければ出来上がりです。なるほど、こうやって冷たい湧水に晒すから「かんざらし(寒晒し)」と呼ぶんですね。

※あとで調べてみたところ、「原料の餅米を大寒の日に水に晒していたから」という説があるそうです。

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白玉は直径12〜13mmほどの大きさ。柔らかいながらも、中心部には少しコシのようなものもあってイイ食感です。

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たっぷりと注がれた蜜は、まるでべっこう飴を思わせるような、とても懐かしい素朴な味わいがあるんですね。私にはフツーに甘いのですが、美味しくいただくことができました。店内のノスタルジックな佇まいもステキです。

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お店のすぐ横には、島原​湧水群の中でも代表的な浜の川湧水があります。この時は近所の方と思われるお父さんが、捌いた魚や貝を洗っていました。今も生活用水として使われているんですね。

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今回訪れた「銀水」は、ギンさんという方が大正4年に開いたお店で、昭和30年に2代目へと引き継がれました。……が、その名物おばあちゃんとして慕われた方が逝去され、平成10年に惜しまれながらも閉店。その後、店はずっと空き家のままだったんですね。それを島原市が買い取って改修し、平成28年に復活を遂げることとなりました。現在の「銀水」でいただける「かんざらし」は、地元の方の証言や店に残されていたものなどを参考に、できる限り忠実に再現されたものなのだそうです。

[参考]玉乃舎 島原かんざらし


e_aji at 08:00│Comments(4) 甘いもの | 長崎県

この記事へのコメント

1. Posted by ちょに〜らいでん   2021年07月05日 08:55
最後の方の文章で、このグルメや文化を現地の方々がいかに大切にしているか伝わってきます

一方、商標権とか利権、仲間内の加盟店の保護ばかりに執着したり、
すでに絶滅しているご当地グルメや、閉店した店を平気でそのまま掲載していたりする市町村や商工会もあったり、、、
それらの方々に、是非読んでいただきたいと思います。
2. Posted by A-chang   2021年07月05日 23:14
ちょに〜らいでん様

確かに絶滅したものや既に閉店している店を、
発信したままにしている団体のサイトって結構有りますよね。
アレってなぜ放置されてしまうのか不思議でなりません。
苦情とか入らないのかな〜なんて思ってしまいます。
3. Posted by 彦一   2021年07月12日 01:57
銀水には子供の頃に行ったことがある。マッチをもらったけど、もうその箱も残ってないだろうなあ。
4. Posted by A-chang   2021年07月12日 22:01
彦一様

いらっしゃいませ!

そういえば昔、
喫茶店などのマッチを集めてたことがありましたねぇ。
懐かしいです。

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