秋田県

2022年04月01日

大仙「カレー焼きそば」その2

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「なると餅」と「えびす餅」で空腹を抑えてから角館を出発。角館にいる間はずっと雪が降っていたのですが、大曲に着くと嘘のように晴れ上がっていました。

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16kmくらいしか離れていないんですけどね。雪が積もった様子も見られません。

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駅から10分ほど歩いたところにある、「弁天」というお店に行ってみました。お目当ては、10年前に紹介したことのある「オープンカツ」です。今は無き「パーク」という喫茶店から広まった料理なのですが、「今はやってないんですよ〜」とのこと。メニューから外してしまったそうです。10年前は供する店が市内に5軒確認できたのですが、昨年は3軒のみ。これで残り2軒となってしまいました。絶滅寸前です。

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さらに8分ほど歩いて、「味よし味二番」という食堂に行きました。前に「オープンカツ」をいただいたお店です。理由は分かりませんが、県道側の入口には「味二番」と書かれた暖簾が、裏側の入口には「味よし」と書かれた暖簾が掛かっているんですね。メニューを見ると「オープンカツ」は今も健在。ホッとしました。

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今回は「カレーやきそば」(780円)を頼んでみました。平成7年に閉店した「カネトク」というデパートの、軽食コーナーから周辺に広まったといわれるものです。前回は「和ダイニング ふじ」というお店でいただきました。

※オープンカツはカネトクにもあったらしい。

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「カレー焼きそば」というものは全国的にもチラホラ見られますが、大曲のものは福島県の会津地方と同じようなカレー掛けスタイルです。ちょっと懐かしい味わいのある、ラーメンスープが付いてきました。これ、結構イケますね。

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カレーと麺が少し混ざっているので間違っているかもしれませんが、カレーの具は豚肉・玉ネギ・ニンジンで、焼きそばの具は豚肉・キャベツ・玉ネギ。トッピングは茹で玉子と青海苔で、福神漬けが添えられております。他の店に見られるピーマンは入っていないんですね。少し酸味と甘味のある食堂系カレーで、ヒーヒーいうほどではありませんがトウガラシの辛味が結構効いています。

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軽くソースで味付けされた麺はかなり柔らかめです。これだけ柔らかい焼きそばは、もしかしたら初めてかもしれません。最初は少しガッカリしたのですが、食べ進むうちに「これはこれでアリ……全然アリだな」と思えるようになりました。何ともいえない面白さがあるんですね。2玉くらいありそうなボリュームだったので、お腹も充分満たされました。ごちそうさまです。

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駅に戻る途中に寄ったスーパーで、角館名物の「なると餅」を見掛けました。横手市十文字町にある「蕗月堂」というお店の商品です。あまり詳しくは調べていませんが、角館以外にある唯一のメーカーではないかと思います。

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次の目的地、新庄までは各駅列車で約3時間20分。スマホに入れておいた映画が2本観られるな……と思っていたのですが、お腹が満たされたためか、いつの間にか寝落ちしていました。

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2022年03月30日

角館「なると餅&えびす餅」

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当初の予定では角館に約3時間滞在できるはずだったのですが、時刻表を読み間違えたため約2時間に減少してしまいました。なので、急ぎ足で見て廻ります。画像は重要伝統的建造物群保存地区に選定されている武家屋敷通りです。じっくり見学するのなら、半日あっても足りないくらいなんですけどね。

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武家屋敷が並ぶ角館北側の内町から、町人・商人町だった南側の外町に移動しました。途中で「御狩場焼」なるものをいただくつもりでしたが、12時43分発の列車に乗り遅れる可能性があるので急遽中止。これを逃すと次の列車(新幹線は除く)は約4時間後になってしまうんです。

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そのため少し余裕ができたので、嘉永6年(1853年)創業の安藤醸造本店(味噌・醤油の醸造元)まで行ってみることに。この蔵は大火によって明治中期に再建されたものですが、レンガ造りの蔵座敷としては東北地方で最古となるのだそうです。

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食事を摂り損ねたので、角館名物の「なると餅」を買っていこうと思います。供する店は駅通りに並ぶ、大正8年創業の「渡部なると餅店」・大正期創業の「熊谷なると餅店」・昭和37年創業の「ゆかり堂製菓」の3店舗。……ですが、「ゆかり堂製菓」の入口には「一時閉店致します」と書かれていました。再オープンの時期は決まっていないそうです。

※次回の記事に書きますが、市外にもメーカーがあります。

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看板に元祖の文字がある「渡部なると餅店」に行き、「なると餅」と「えびす餅」を1つずつ購入(各185円)しました。どういうわけかグーグルマップには「渡部なると餅店」、看板には「渡部製菓」、食べログには「渡部菓子店」と表記されているんですね。一体どれが正しいのでしょうか。

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「今日中にお召し上がり下さい」ということなので、角館駅の待合室で早速いただいてみました。

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まずは「なると餅」から。昔から祝い事や特別な行事の時などに作られていた餅だそうです。現在はもち米ですが昔は粟を使っていたので、"粟(あわ)"と"阿波(あわ)"の鳴門を掛けて「なると餅」と呼ぶようになったんですね。

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55×20mmほどの大きさの、花の形を模した餅が笹の葉に2つ載っております。粟を使っていた名残だという黄色は結構鮮やかなんですね。もち米は粗めに砕かれていて、舌でその粒々が感じられます。もち米にしては粘りが弱めで食べやすいです。

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中に入っているこし餡は私にはフツーに甘いのですが、少し塩気があって美味しくいただくことができました。

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「えびす餅」は50×40×20mmほどの大きさ。こちらももち米が使われていて、「なると餅」よりもモッチリ感が強めです。やはり中のこし餡は私にはフツーに甘いのですが、餅に練り込まれた黒糖のほんのりとした風味で美味しくいただくことができました。このあと大曲で食事を摂ることにしたので、1つずつ残して夜にいただこうと思います。

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2022年03月28日

大仙「ぼだっこおにぎり」その2

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秋田を出て大曲で下車。田沢湖線に乗り換えて角館に向かう予定でしたが、待ち時間が2時間以上となるので路線バス(520円)を使うことにしました。

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出発まで1時間ほどの余裕があるので、大曲駅の待合室にあるNewDays KIOSK(※)を覗いてみたところ……

※JR東日本系のコンビニNewDaysとKIOSKの融合店舗。

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秋田県限定販売と思われる「ぼだっこおにぎり」がありました。画像は8年ほど前に紹介した、デイリーヤマザキ(左)とサンクス(右)のものです。

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おにぎりは他に紅鮭・焼たらこ・明太子・赤飯などもありましたが、「ぼだっこおにぎり」(140円)とお茶だけを購入。待合室は人が多かったので、駅の1階にあるふれあい広場でいただくことにしました。暖房設備がないので寒いんですけどね。

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「ぼだっこ」というのは、秋田の方言で塩引き鮭(塩分濃度が高めの塩鮭)のことです。調理する前の色が牡丹の花のようだから、牡丹っこ(※)と呼ばれるようになったのだとか。この商品の原材料は塩飯・焼き鮭・海苔。製造元は秋田市にある秋田米飯給食事業協同組合となっております。前回紹介した、たけや製パンの関連会社だそうです。

※秋田では身近で親しみのあるものを「◯◯っこ」と呼ぶそうです。

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コンビニのおにぎりネタをやるとき、この画像って必要ないよな……っていつも思うのですが、念のため載せておきます。意外と海苔の香りがイイですね。

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前回もそうでしたが、中にはほぐされていない「ぼだっこ」がひとつ。塩が浮いていて見るからに塩辛そうです。実際に塩辛いのですが、これがご飯によく合うんですね。ただ塩辛いだけでなく、鮭自体の味もしっかりとしていて美味しくいただくことができました。ちなみにこの「ぼだっこおにぎり」は、角館駅のNewDaysにも置かれていました。

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大曲駅から200mほどのところにある、大曲バスターミナルを10時10分に出発。35分ほどバスに揺られ、角館の中心部にある田町上丁という停留所で降りました。

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まずは重要伝統的建造物群保存地区のある内町(武家町)に行ってみました。冬の角館は2度目ですが、やはり観光客は少なくチラホラといった程度。冬期休業の武家屋敷が多いというのもあるのでしょうね。建物も雪囲いされています。(昨年12月の話です)

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尤も今回はスケジュールミスを犯してしまったので、どのみち武家屋敷の内部を見学する余裕なんてないんですけどね。急ぎ足でササッと見て廻りました。

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2022年03月25日

秋田市「バタートースト」

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今回の旅、7日目。昨晩、居酒屋からホテルへ帰る途中に「MEGAドン・キホーテ 秋田店」があったので、朝食用のパンを買っておきました。前に訪れたときは「中交ホリディスクエア」というショッピングセンターだったところです。ドンキにローカル食なんて無いだろうと思われるかもしれませんが、よく探してみると意外と見つかるもんなんですね。13年ほど前に紹介した「サラダ寒天」もありました。

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秋田県を代表する製パン会社といえば、やはりたけや製パンですね。これまでにロングセラー商品の「アベックトースト」と「学生調理」、由利本荘市名物のハムフライを包み込んだ「本荘ハムフライドーナツ」を紹介してきました。

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今回は「バタートースト」(138円)というロングセラー商品を買ってきました。「アベックトースト」と同様、トーストされていないのにトーストと名乗る商品で、デザインもほぼ同じといえますね。

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4枚入り(2枚1組×2)なのも同じです。「アベックトースト」がイチゴジャムとマーガリンなのに対し、「バタートースト」はマーガリンのみ(原材料名の欄にはバター入りマーガリンと表記)が挟まれています。

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食パンの厚さは12mmほど。昔ながらのパンにしては、しっとりとしていて柔らかい生地です。ほんのりバターの風味が感じられるマーガリンもなかなかイケますね。このボリュームで138円というお値段もスバラシイ。おじさんにはちょっとオイリーでしたけどね。

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ちなみに熱量は602kcalで、脂質は26.9gです。ビッグマックの525kcal・28.3gに匹敵するものだとは思ってもみませんでした。

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しかし……何で東日本にはトーストされていないトーストが多いんでしょうね。画像は工藤パン(青森県青森市)のイギリストースト・シライシパン(岩手県盛岡市)のネオトースト・たけや製パン(秋田県秋田市)のアベックトースト・ナカダのパンの(栃木県佐野市)のフレッシュトースト・ナカガワ製パン所(新潟県佐渡市)のバタートースト・さわや食品(富山県射水市)のソフトトーストとなっております。

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ホテルを出発し、バスに乗って秋田駅へ。バスは5分ほど遅れてきましたが、7時16分発の新庄行き普通列車になんとか間に合いました。

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……と思ったら、あれ、7時16分発の列車って新幹線じゃないですか。どこで間違えたんだろ。在来線の時刻表を確認したところ、次の新庄方面行きは8時9分発。これは大分予定が狂いそうですね。大曲で乗り換えて角館まで行くのですが、接続がかなり悪いんです。

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新幹線を使うかどうか悩みましたが、角館までだと3,000円も掛かるんですよね。折角の青春18きっぷが勿体ないので、普通列車を使うことにしました。昔みたいにアナログの時刻表を使っていれば、こんな凡ミスを犯すことはなかったでしょうね。いや、そうでなくてもフツーこんなミスしないか……。

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2022年03月23日

秋田市「ハタハタ焼き(ブリコ入り)&だだみ天ぷら」他

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秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)を見学してきました。大若と呼ばれる竿燈にぶら下がる提灯は46個、長さは約12m、重さは約50kg。これを肩や額などで支えるというのですから驚きです。子供用(小学生高学年)の小若でも約15kgあるんですよ。楽しみにしていた竿燈演技の実演は、コロナ禍のため現在は行っていないとのこと。……残念。まぁ、竿燈まつり自体が中止でしたからね。仕方がありません。

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1階から3階まで一通り見学したあと、隣接する旧金子家住宅へ。金子家は江戸時代後期に質屋・古着商として開業。現在の建物は明治20年頃に建てられたものだそうです。火事に備えて屋根の上に置かれた天水がめが印象的です。

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幕末に建てられたという土蔵(内蔵)は、明治19年に起こった俵屋火事(わずか3時間で3,554戸が焼失)と呼ばれる大火にも耐え抜きました。金子家にとっては、守護神的な存在だったそうです。

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秋田随一の歓楽街 川反通りの1本隣り、赤れんが館通りにやってきました。忘年会シーズン(昨年12月の話です)ではありますが、まだ17時で人通りも少ないし、弘前のときみたいに予約で一杯なんてことはないでしょう。

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ところが、「じんきゅう」という居酒屋に行ってみたところ「今日は予約で一杯なんですよ〜」とのこと。コロナ禍とはいえ、北東北は新規感染者数0人がずっと続いてましたからね。仕方がありません。ホントはここで、「ハタハタ寿司」や「ハタハタ田楽焼き」などをいただく予定だったんですけどね。

[参考]はたはた一匹ずし 500g(樽詰)

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そこから300mほど歩いたところにある、「うまい肴 然」という居酒屋に行ってみました。7年前に「棒あなご」を紹介したお店です。……が、ここも予約で一杯なんですね。まだガラガラのようだったので、念のため店のお姉さんと交渉してみたところ、18時30分までならOKということになりました。滞在時間は75分しかありませんが、まぁ……大丈夫でしょう。7年前と全く同じ席(カウンター席)に案内されました。

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焼酎のロック(495円)で、今日もお疲れさまでした……と。この日の「お通し」(363円)は鶏の八幡巻きとナメコでした。

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前回いただいた「お刺身6種盛り合わせ」(1,100円)を頼もうとしたところ、「1人だと量が多いかも」みたいなことを言われたので、「お刺身3種盛り合わせ」(770円)に変更。まぁ、今回はタイムリミットもありますしね。そのやり取りを板さんが聞いていたのか、3種3切れずつのところを5種2切れずつにしてくれました。ありがとうございます。(涙)味の濃いホタテ・生に近い締めサバ・身の締まったアジ・瑞々しいマグロ・脂がのりまくったブリとろ。どれもが満足度の高いものでした。少量ですが、シャキシャキの菊の花が添えられているのも嬉しいですね。

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このお店のメニューに「ハタハタ寿司」や「ハタハタ田楽焼き」は無いので、「ハタハタ焼き」(880円)を頼みました。この時季(※)に秋田へ来たのなら、ハタハタは外したくありませんからね。身は少なめなのですが、ブリコと呼ばれる卵がたっぷり。ほんのりとした魚卵ならではの旨味と甘味が感じられます。プチプチとしていながらも、しっかりとした独特な歯応えとガゴメ昆布のような粘りがあります。ただ……ゴムを思わせる食感と、糸を引く粘りが苦手という人も少なくないんですよね。私も初めてブリコを食べたときはあまり好印象ではなかったのですが、元々ハタハタが好きということもあり、いつの間にかハマっていました。

※秋田県では産卵前の12月頃が旬となります。

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本日のおすすめメニューにあった、「だだみ天ぷら」(880円)も頼んでみました。「だだみ」というのはタラの白子のことで、秋田県・山形県・福井県などの一部地域ではこう呼ぶんです。衣はサクッとしていて、白子はトロットロのプニュップニュ。臭みなんてものは全くありません。揚げてあることもあって、白子の甘味がより一層感じられるんですね。塩と天ツユが付いてきたので前半は塩、後半は天ツユで楽しみました。焼酎のロックを2回お代わりして〆て4,378円。約束の18時30分丁度に店を出ました。お姉さん、ありがとう。

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