和食

2024年03月01日

つくば市「豚のニンニク焼き」その2

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「すずや食堂」で遅めの朝食を摂ったあと、近くにある平沢官衙遺跡を見学してきました。奈良〜平安時代に建てられたとされる筑波郡の役所跡で、国の史跡となっております。

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発掘調査によって数多くの建造物が確認されており、掘立柱建物の3棟(校倉・土倉・板倉)が復元されています。これらは当時の税である、稲や麻布などを納めた保管倉庫だったと考えられているそうです。

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そこから12kmほどのところにある、「食事処 おきた」にやってきました。まだ2時間くらいしか経っていませんが、ここで再び「豚のニンニク焼き」をいただいてみようと思います。たまたまかもしれませんが、お客さんは作業服を着た男性ばかりです。

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「豚肉のにんにく焼き定食」は先ほどの店と同じく980円。「豚肉のしょうが焼き定食」と並んでいるので、やはりショウガ焼きのニンニク版と考えて間違いないでしょう。

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運ばれてくると同時にニンニクの匂いがプワ〜ン。付け合わせはキャベツ・水菜・紫キャベツのサラダで、他に冷奴・漬物・切り干し大根・豚汁・どんぶり飯が付いています。豚汁にはまあまあ大きな豚肉と、ダイコン・ニンジン・ゴボウが入っていて結構イケます。

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先ほどもそう……いや、先ほど以上にツユだくなんですね。あちらが薄切りニンニク&みじん切りニンニクなのに対し、こちらはおろしニンニクをたっぷり使った醤油ダレとなっております。見た目のインパクトは弱めかもしれませんが、ニンニクの効き具合はこちらの方が強めです。

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豚肉の厚さは4〜6mmほど。醤油がしっかり効いているところは似ていますが、少し甘めの味付けでこちらの方がショウガ焼き寄りといえますね。ご飯がパクパク進むのは同じで、全然お腹が空いていなかったのにアッという間に平らげてしまいました。どんぶり飯なんですけど、それでも少し足りないくらいの旨さです。

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今回もキャベツにはソースを掛けず、ニンニク醤油ダレを絡めて美味しくいただきました。これ……クセになりそうですね。

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自分でも分かるくらいニンニクの匂いが口に残っていましたが、このあと東へ3kmほどのところにある地図と測量の科学館を見学してきました。一応ブレスケアを飲んだのですが、気休めにしかなってないような……。受付のお姉さん、もし匂っていたらごめんなさい。

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国土地理院が運営する国内初の”地図と測量に関する展示施設”で、展示スペースが広いこともあって好きな人なら何時間でも居られそう。上の画像は、伊能忠敬が最も多く活用したといわれる彎窠羅針(わんからしん)です。方位を測定する器具で、これはレプリカなのですが本物は国宝とのこと。

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屋外には初代の測量用航空機「くにかぜ」などが展示されています。下部を覗き込むと、航空カメラの大きなレンズが見えました。これで空中写真撮影や測量を行っていたんですね。ほんの一部しか紹介していませんが、好きな人にはオススメできるところです。

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これで7泊8日の旅もお仕舞いです。宿泊費は合計42,020円でしたが、全国旅行支援を利用したので4割(※)引かれて25,212円に。さらに地域限定クーポンが19,000円分、桐生ペイが4,000円分貰えたので実質2,212円となりました。いや〜、全国旅行支援ってホントに有り難いですね。

※一昨年12月の話です。のちに2割引に変更されました。

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2024年02月28日

つくば市「豚のニンニク焼き」その1

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今回の旅、8日目。「イオン 下妻店」で3,000円分の地域限定クーポンを消費したあと、筑波山の南麓にある北条という地区に行ってみました。今まで存在すら知らなかったのですが、江戸時代に筑波山参拝の門前町として栄えたところだそうです。上の画像は、大正末期に建てられた旧田村呉服店(北条ふれあい館)の見世蔵です。増築したことにより、2階が2棟に分かれるという珍しい造りになっています。

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北条商店街の中ほどに立っている道標には、”これよりつくば道”と文字が刻まれています。ここがかつての参詣道の入口なんですね。筑波山神社までは約4kmの道のりなので、時間に余裕があれば歩いてみるのも面白そうです。

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上の画像は昭和初期に建てられた旧矢中家住宅(矢中の杜)で、昨年の9月に国の重要文化財に指定されました。見学するつもりだったのですが、公開されているのは毎週土曜日だけなんですね。ちょっと残念。

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さて……1年半前の話になるのですが、鉾田市の「イカ焼き定食」を紹介したときに、「豚のニンニク焼きって茨城県のローカルフードなの?」みたいなことを書きました。ショウガ焼きのニンニク版と思われるもので、帰って調べてみたら供する店が県内に20軒近く確認できたんです。広域に見られますが比較的多いのは県南部で、千葉県や東京都にもチラホラと見られます。その多くは老舗の食堂(一部洋食店も)なんですね。

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というわけで、北条のすぐ近くある昭和50年創業の「すずや食堂」に行ってみました。大型トラックも数台停められる、昔ながらのドライブインといった佇まいです。筑波山の眺めが良い場所なのですが、この日はあいにくのお天気だったので拝むことはできませんでした。

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店内も結構広く、テーブル席が6卓に小上がりが4卓。60人くらいは座れそうです。

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「生姜焼き定食」(980円)の真下に「豚にんにく焼き定食」(980円)があるので、やはりショウガ焼きのニンニク版なんでしょうね。

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「豚にんにく焼き」には、たっぷりのキャベツ・マカロニ入りポテサラ・レモンが添えられています。さらに納豆・豆腐とワカメの味噌汁・なます・タクアン・どんぶり飯が付いているのが嬉しいですね。

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厚さ7mmほどの豚ロースはサクッとしたイイ食感。肉は2段重ねになっていて、薄切りニンニクとみじん切りニンニクを使った醤油ダレが掛かっています。ショウガ焼きのような甘い味付けなんだろう……と思っていたら、醤油がしっかりと効いた塩気が強めの味付けなんですね。

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それにジュワッとくる脂の甘味が加わると、もうたまりません。パクパクパクパクご飯が止まらなくなってしまいます。どんぶり飯なのも納得ですね。そしてこのタレ、キャベツにも結構合うんです。卓上にソースがありますが必要ありません。

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全部絡めると塩っぱそうだったので、適度に絡めながら最後まで美味しくいただきました。ちなみにですが、不思議とニンニクの匂いはあまり気になりませんでした。まぁ……自分が気にならないだけかもしれませんけどね。念のため、ブレスケアを飲んでから店をあとにしました。

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2024年01月12日

太田「もっそ飯」他

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冠稲荷神社を参拝したあと、北へ10kmほどのところにある昭和48年創業の「新田乃庄 寒山亭」というお店に行きました。向かいにある本店は、修繕のため現在休業中とのこと。すぐ近くには「太田焼きそば」の超有名店、真っ黒な焼きそばが印象的な「岩崎屋」もあります。

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店内はかなり広く、どことなく昭和の結婚式場や旅館を思わせる佇まい。入口の近くにある部屋には、寒山亭の守り神だという高さ約6mの寒山詩仙像が鎮座しており、お客さんを威圧……ではなく優しく見守っております。私、こういうお店……結構好きです。w

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1番人気は群馬県の郷土料理の代表格「おきりこみ(おっきりこみ)」ですが、今回のお目当ては「もっそ飯」なるものです。

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……といっても、ランチメニューには全て「おきりこみ」が付いているんですけどね。「限定もっそランチ」(1,000円/限定10食)は既に売り切れ。「選べるもっそランチ」は栗・鮭・鳥・ちらし・うなぎの5種類で、どれでも良かったのですが「鳥もっそランチ」(1,350円)を頼むことにしました。

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平日のランチタイムは、一部メニューを除いてドリンクも付いています。食後にホットコーヒーでもいただきますか。

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「鳥もっそランチ」は鳥もっそ飯・椀盛りおきりこみ・紅白なます・お新香といった内容。撮影のために外しましたが、「もっそ飯」と「おきりこみ」にはフタが付いています。撮影を終えたら「もっそ飯」にフタをし、先に「おきりこみ」からいただいてみましょう。

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醤油仕立てのツユは、やや酸味の効いたスッキリとした味わい。打ち粉が付いたまま煮込むので少し濁りがあります。具は鶏肉・さつま揚げ・大根・長ネギ・ニンジン・カボチャ・ナスで、三つ葉がトッピング。山梨県の「ほうとう」では定番ですが、「おきりこみ」にカボチャが入るのは珍しいですね。1切れだけですけど。

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麺の幅は4cmほどで厚さは1mmほど。チュルンとした舌触りと、少しモッチリとしたイイ食感があります。あとで知ったのですが、シルクパウダー(シルクプロテイン)が練り込んであるそうです。1番人気だけあって、「おきりこみ」の単品(1,155円〜)を召し上がっている方もチラホラといらっしゃいました。醤油味・味噌味だけでなく、カレー味なんて変わりダネもあるんですね。

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「もっそ飯」は平安時代の武将が出陣の際に携帯した干し飯、木層笥飯(※)がルーツとなるそうです。新田荘を本拠とした源義重(新田義重)が、それを豪華にアレンジして宮廷で披露したものを、こちらのお店では再現しているんですね。年季の入ったセイロで蒸されているのは、鶏肉・錦糸玉子・ギンナン・ワラビ・ゼンマイ・ネマガリタケ・白飯で、紅ショウガが添えられております。

※もっそけめし。別名:勝ちめし。笥(け)は食物を盛る器のこと。

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厚さ15mmほどの鶏肉は濃いめの味付けで、しかも中までしっかりと味が浸みているので、ご飯がパクパクパクパク止まりませんね。イイ意味で田舎料理らしさが感じられます。残った「おきりこみ」のツユを汁もの代わりにして、最後まで美味しくいただきました。

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食後のコーヒーは、私には少し酸味が強めでしたがバランスの良いものでした。居心地が良いこともあって滞在時間は約80分。長居をするつもりはなかったんですけどね。

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桐生市に向かう途中、4年前に紹介した「オレンジハット 藪塚店」に寄ってみました。……が、営業しているようには見えませんね。どうやら廃業してしまったようです。今となっては貴重なオートレストランが、これでまた1つ減ってしまいました。……残念。

[参考]新田乃庄 おきりこみ

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2023年12月08日

伊東「うずわめし」

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東海館を見学したあと、近くにある「ふれあいの湯」という無料の足湯に浸かってきました。足湯にしてはちょっと熱めですが、寒空の下だと丁度イイ感じでついつい長湯してしまいました。

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雨がまだシトシトと降っているので、アーケードのあるキネマ通り商店街をしばらく散策。シャッターが閉まっている店が多いですけどね。

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13時を過ぎた頃、アーケードを抜けたところにある「楽味家 まるげん」というお店に行きました。お目当ては、ノボリにも書かれている「うずわめし」なるものです。……が、満席な上になかなかの塩対応。

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なので、少し先にある同系列の「伊豆鮮魚商 まるたか」というお店へ。こちらも満席でしたが、3分ほどで席に着くことができました。

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メニューの筆頭にある「うずわ定食」(1,280円)を注文。小さい文字で「宇佐見港・留田めし」「究極のローカルフード」と書かれています。「うずわめし」は伊東市の北部、宇佐美漁港のある留田地区の伝統的な漁師飯なんですね。

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ツレの頼んだ「地アジのたたき定食」(1,550円)が先にやってきました。うん、これは文句なしに旨いです。

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「うずわ定食」は、うずわのたたき・ドンブリ飯・刻み青唐辛子・醤油・うずわの角煮・うずわ味噌・漬物といった内容。うずわは直径17cmほどの皿に薄く並べられています。

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「うずわ」というのはソウダガツオ(マルソウダ)のことで、伊豆半島辺りの地方名だそうです。血合いが多く鮮度が落ちるのが早いため、ほとんどは宗田節などの加工品になるのだとか。指南書があるので、それに従っていただいてみようと思います。

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まずは漁師さんとうずわさんに感謝を込めて、「ありがとう」と心の中でつぶやきます。次にうずわを3等分にし、3通りの食べ方でいただくんですね。青唐辛子は結構辛くヒリヒリとした刺激があるので、様子を見ながら醤油に加えた方が良さそうです。といっても、あとを引かない辛さですけどね。

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個人的には”その2”の、「青唐辛子・醤油・うずわを混ぜてアツアツご飯に載せる」という食べ方がお気に入り。カツオのクセがイイ意味で強く、そこに心地良い辛味が合わさって何ともいえない美味しさなんですね。好き嫌いがハッキリ分かれると思いますが、私はこういうの大好きです。

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最後は店員さんに声を掛けて、大きなやかんに入ったダシ汁を注いでもらいます。うずわに熱が通り過ぎて固まらないよう、ほぐしながら注いでもらうという連携プレーも何だか楽しいですね。クセは少し弱まりますが、これはこれでまた違った旨さがありました。ごちそうさまです。地域限定クーポンを2,000円分使ったので、支払いは830円となりました。

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たったの4話ではありますが、今回の旅の話はこれでお仕舞いです。道の駅などに寄りながら安全運転で帰路に就きました。

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2023年12月04日

伊東「活あわび付き和洋折衷懐石」

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網代で昼食を摂ったあと20kmほど南下し、「伊豆の瞳」と称される一碧湖へ行きました。火山性クレーターとされる湖です。観光客はあまり多くはありませんが、それなりに賑わう大池と静かな佇まいの沼池(画像右下)があります。

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お次は8km南の城ヶ崎海岸へ。観光客の多い北部の門脇吊橋周辺はスルーし、南部のさいつな・こさいつな〜対島の滝〜大淀・小淀〜橋立吊橋までを歩きました。対島の滝は水量が多い時でないと見られないため「幻の滝」とも呼ばれます。まぁ……今まで見られなかったことは1度もないんですけどね。

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城ヶ崎海岸ではアチコチで柱状節理が見られますが、大淀・小淀と呼ばれる潮溜まりまで下りればその上を歩くことができます。上り下りがちょっと面倒くさいかもしれませんけど、個人的にはオススメです。

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今度は7kmほど北上し大室山へ。山頂からは360度の大パノラマを望むことができる、すり鉢状の噴火口を持った標高580mの休火山です。……が、終了まであと1時間しかないというのにリフト乗り場は大行列。歩いて登ることはできないので、今回は諦めることにしました。

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ちょっと疲れ気味だったのでそのままホテルに向かっても良かったのですが、折角なので近くにあるさくらの里に寄ってみることに。春の桜と比べるとかなり地味ではありますが、十月桜や三波川冬桜などを愛でることができました。

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大室山を覆うススキは、まだイイ感じで風になびいてました。見頃はとうに過ぎていたはずなんですけどね。

※昨年11月下旬の話です。

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ホテルの部屋で1時間ほどくつろいだあと、夕食会場となるレストランへ。いつものようにセコく、1番安い白ワイン(3,300円)で乾杯しました。

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大徳寺盛箱でやってきたのは、サザエのつぼ焼き・イカの塩辛・タラバ風カニカマのトビッコ和え・鮭の南蛮漬け。小振りではありますが、サザエの磯の香りがたまりませんね。イカの塩辛にワインってのも悪くない……というか意外とイケます。

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この日のお造り(※)はカンパチ・ヒラメ・タイの3種。身が締まっていながらも脂ののったカンパチが旨いですね。下の画像は紅ズワイガニの小さな脚が入ったカニグラタンと、どことなく懐かしい味のするジャガイモのスープです。

※実際はお造りが最初に出てきました。

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牛肉は自分で焼くスタイルです。焼き加減が良くなかったのか、部位によるものなのか、ちょっとパサ(以下省略)。w

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アワビは踊り焼きなので、もがき苦しむのを見届けてからいただきます。個人的には磯の香りがしっかり感じられる刺身の方が好きなのですが、バターの風味も相まってとても美味しくいただくことができました。画像では分かりませんが、ちゃんとキモも付いています。他にご飯・赤だし・漬物・デザート(ケーキ・フルーツ・シャーベット)などをいただいたので、お腹も充分満たされました。ごちそうさまです。

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この日の宿は「サザンクロスリゾート」です。全国旅行支援を利用して、活あわび付き和洋折衷懐石プランのエコノミーツインが1室1泊13,236円。さらに地域限定クーポンが2,000円分貰えたので、実質2人で11,236円(入湯税とワイン代は除く)となりました。駐車場は無料です。

↓こちらで予約しました。
サザンクロスリゾート

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