和食

2021年08月06日

大村「煮ごみ」

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道の駅 長崎街道鈴田峠などを経て、この日の宿泊地である大村市の中心部に到着しました。1時間以内無料の市営駐車場にクルマを停め、まずは本陣通り商店街へ。

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大市通市場という、昭和が香る昔ながらのマーケットに入りました。青果店・精肉店・鮮魚店・蒲鉾店・惣菜店などが並んでいます。

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コチラの「うちだ屋」というお店で、ちょっと買物をしていきます。弁当や総菜の他に、郷土寿司の「角寿し(大村寿司)」なども扱っているようです。

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今回のお目当ては、「煮ごみ」というものです。いわゆる「筑前煮(がめ煮)」のようなものなのですが、大村市では鶏肉ではなく茹でピーナツが使われ「煮ごみ」と呼ばれるんですね。江戸時代から伝わる郷土料理で、正月や冠婚葬祭など人が集まる時には欠かせない料理なのだとか。現在は学校給食の定番メニューでもあるそうです。

※鶏肉を入れる店や家庭もあります。

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茹でピーナツ(塩茹で落花生)が昔から食べられている地域は、全国にもいくつか見られますが、大村市もそのひとつなんです。市内にはご覧のような専門店も何軒かあります。

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「煮ごみ」だけを200数グラム(430円)購入してきました。緑色の包み紙(うぐいす紙)が、ちょっぴりノスタルジックですね。

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茹でピーナツ・ゴボウ・ニンジン・ダイコン・タケノコ・インゲン・サトイモ・凍豆腐・コンニャクといった内容。優しい味わいのダシが全体に染み渡っていて、お袋の味的な旨さがあります。特に味シミシミのダイコンと凍豆腐がたまりませんね。茹でピーナツはとても柔らかくて香ばしく、食感と味の良いアクセントになっています。塩気がイイ具合に利いていることもあって、酒のアテにピッタリといった感じでした。実際、焼酎と一緒にいただいたんですけどね。

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今回は茹でピーナツの入った大村市の「煮ごみ」を紹介しましたが、お隣りの佐賀県には小豆や栗などを入れる地域もあるそうです。面白いもんですね。いつかいただいてみようと思います。

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ちなみに、「煮ごみ」は長崎市でも見掛けました。鶏肉は入っていましたが、やはり茹でピーナツは入っていないんですね。




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2021年06月11日

諫早「楽焼うなぎ」

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クルマを26kmほど走らせ、長崎市から諫早市へ移動。まずは眼鏡橋を見学してきました。大洪水により何度も橋を流されてきた、本明川に架けられた2連アーチ型の石橋です。天保10年(1839年)に完成して以来、流失することは1度もなかったそうです。

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昭和33年に国の重要文化財に指定された最初の石橋で、昭和35年に諫早公園内に移設されました。

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そこから1kmほどのところにある、諫早神社を参拝してきました。境内には御神木の巨大なクス群や、日本一だという高さ115cmのアマビエ様が鎮座しております。目の前に流れている川は、先ほどの眼鏡橋が架かっていた本明川です。かつて良質な天然ウナギがよく獲れた諫早地方には、江戸時代からウナギを供する店があったそうで、現在もウナギ料理専門店が何軒か見られます。

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今回お目当ての「楽焼うなぎ」は、文久3年(1863年)創業の「福田屋」というお店が元祖となるそうです。……が、昭和43年(1968年)創業の「魚荘」というお店に入りました。コチラはGoToトラベルの地域共通クーポンが使えるんですね。(昨年11月の話です)店内は結構広いのですが、平日の14時にも拘わらず半分近くの席が埋まっていました。ほとんどは年配者です。

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ウナギが3切れ載った「うな膳」でも良かったのですが、この日は地域共通クーポンの有効期限日だったので、全て使い切るために「うな膳の梅」(税込み3,520円)を頼みました。しかし……ウナギをお店でいただくなんてのは2年振りですかね。といっても2年前に入った店は、ウナギ屋ではなく牛丼の松屋でしたけどね。w

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「楽焼うなぎ」は、このようなちょっと変わった陶器に入っております。戦後しばらくして、ウナギ屋の店主が京都で見つけた楽焼を持ち帰り、蒲焼き用の器として使ったのが始まりなのだとか。この器は中が空洞になっていて、そこに水を入れて蒸すことができるんですね。そのため、ふっくらとした柔らかい蒲焼きに仕上がるだけでなく、冷めにくく香ばしさが損なわれにくいという利点もあるそうです。

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陶器の左下には水を入れる穴が、右上には空気穴があるのがお分りいただけるかと思います。「うな膳の梅」は、5切れ載った楽焼うなぎ・ウナギのタレ・ご飯・味噌汁・漬物・オレンジといった内容。甘めの味噌汁には、お麩とワカメの他に……なんとウナギの肝も入っているんですね。肝吸いじゃないのかとガッカリしていただけに、これは嬉しい……というか面白いですね。あとで調べてみたところ、諫早には肝入り味噌汁を供する店が他にもありました。

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1度白焼きにしたあとに蒸すそうで、確かに柔らかくてフンワリとした仕上り。脂が程良く落ちていて、いくらでもいけちゃいそうな旨さがあります。宮崎産の天然ハチミツを使っているというタレは、私にはちょっと甘いのですが、実に深味のある味わいでご飯がパクパク進んでしまうんですね。ご飯と味噌汁はお代わりができるとのことなので、ご飯を1杯だけ頼むことにしました。

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後半は粉山椒を振り掛け、ちょっぴり刺激の加わった「楽焼うなぎ」を楽しみました。楽焼の保温効果は偽りなく、蒲焼きは最後までホカホカです。

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食後は小振りの器に入った、白玉入りのお汁粉をいただきました。地域共通クーポンを3,000円分使ったので、支払いはたったの520円。ホント、GoToトラベルさまさまですね。




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2021年06月04日

長崎市「塩サバおにぎり」他

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ホントかどうかは分かりませんが、11年ほど前にケンミンSHOWで、「長崎市に住む長崎県民は、お酒を呑んだあとおにぎりでシメる」「定番のおにぎりは塩サバ」みたいなのをやっていました。

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その時に紹介されていた「かにや 本店」が、さっきまで居た「はくしか 銅座店」の目と鼻の先だったこともあり、折角なので寄ってみることにしました。昭和40年創業の、長崎では有名なおにぎり専門店だそうです。専門店といっても、酒やつまみなども一通り揃っています。

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他のお客さんは、全員お酒を呑んでいるようですね。念のため「おにぎりだけでも大丈夫ですか?」と訊いてみたところ、「もちろん大丈夫ですよ」と笑顔で答えてくれました。そんなにお腹は空いていなかったので、2つだけ頼むことにしました。注文したいものを自分で伝票に記入し、店員さんに渡すというシステムになっています。

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おにぎりだけというのも何なので、「赤だし」(290円)も一緒に頼みました。豆腐・油揚げ・ワカメ・ネギが入っております。リーズナブルなおにぎりに対し、汁ものは意外にお値段がアレなんですね。

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人気No.1の「塩さば」(180円/画像左)と、人気No.2の「岩のり」(180円/右)がやってきました。カウンター席は寿司屋のようになっていて、おにぎりはこのように直に置かれます。テーブル席や小上がりの場合は、竹ザルに並べて運んでくれます。もちろん、出来たてなのでホッカホカですよ。

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「岩のり」からいただいてみました。甘く味付けされた佃煮風のものが入っており、岩のり自体のイイ香りがプワ〜ンとやってきます。フンワリと軽く握られていて、お米ひと粒ひと粒が口の中でしっかりと感じられるんですね。塩加減もとてもイイ具合です。

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そして、長崎では定番だという「塩さば」。焼いてから丁寧にほぐされたサバの身が、中にタップリと入っております。少し塩気が強めですが、それに負けないサバの旨味がガツンときて、かなりインパクトのある美味しさなんですね。なるほど、人気No.1というのも頷けます。あぁ、そのまま通り過ぎないで良かったなぁ……と心の中でつぶやきました。ちなみに長崎県は、サバ類の漁獲量が全国2位(2019年は1位)なのだそうです。

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ファミリーマートでは、地域限定の「塩さば」のおにぎりが並んでいました。まぁ……最近はウチの近所のコンビニ(神奈川県)でも、販売されていることがありますけどね。

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長崎市最後の夜だったので、余韻に浸るため眼鏡橋まで行ってみました。ライトアップされた眼鏡橋もイイ感じですね。

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ホテルに戻り、部屋で夜景を眺めながら再び焼酎をチビチビとやりました。




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2021年05月28日

長崎市「浦上そぼろ&牛かん」

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長崎市最大の繁華街、浜町アーケード内にある浜屋百貨店にやってきました。ここでちょっと買物をしていきます。

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慶応2年(1866年)創業の「吉宗」といえば、ドンブリに入った大きな「茶碗蒸し」と「蒸し寿司」が有名な食事処ですが、地下1階にその「吉宗」の惣菜部があります。実は前日の夕方にも訪れたのですが、すでに売り切れていたんですね。午前中なら大丈夫だろうと思い、再びやってきた……というワケです。

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……といっても、お目当ては「茶碗蒸し」でも「蒸し寿司」でもありません。1つは「浦上そぼろ」という、長崎市の浦上地区(旧・浦上村)を中心とした地域に伝わる郷土料理です。

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もう1つは「牛かん」という長崎県(おそらく長崎市のみ)の郷土料理で、卓袱料理の1つでもあります。「浦上そぼろ」を200g(498円)、「牛かん」を2個(216円)購入し早速いただいてみました。……というのはウソで、実際は翌朝ホテルの部屋でいただきました。

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「浦上そぼろ」は肉を食べる習慣がなかった時代に、ポルトガル人の宣教師に豚肉を勧められたことによって生まれた料理といわれております。「そぼろ」といっても挽肉を使うからではなく、「粗い千切りのことを長崎の方言で粗ぼろというから」「余り物のことをポルトガル語でソブラードというから」……といった名の由来があるんですね。豚肉・モヤシ・ゴボウ・ニンジン・インゲン・シイタケ・コンニャクなどが少量の油で炒めてあり、塩味と甘味が適度に利いた優しい味わいと、モヤシやゴボウなどのシャキシャキ感を楽しむことができます。豚肉が結構入っている割りにはアッサリとしていて、おかずにも酒のアテにも良さそうな旨さがありました。

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「牛かん」も、肉を食べる習慣がなかった時代に生まれたものだそうです。日本人の味覚に合うように味付けされた、牛挽肉と魚のすり身を混ぜ合わせた料理で、「牛のかんぼこ(カマボコ)」ということから「牛かん」と呼ばれるんですね。「吉宗」のものは50×40×25mmほどの大きさで、牛と豚の合挽肉・魚のすり身・玉ネギなどが使われています。

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油で1度揚げてから醤油ベースのダシ汁で煮込むそうで、甘めの煮汁がイイ具合に染み込んでいて、ややしっとりとした仕上がり。魚の風味よりも牛肉の風味の方が強めで、和風ハンバーグのようなそうでないような、なんとも表現しづらいイイ味わいがあるんですね。今まで全国の様々な郷土料理をいただいてきましたが、こんな風に肉と魚を混ぜ合わせた料理は、もしかしたら初めてかもしれません。面白いもんです。

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浜屋百貨店から600mほどのところにある、出島(出島和蘭商館跡)にやってきました。長崎を訪れたのはこれで3度目となりますが、出島の中に入るのは初めてです。復元整備がかなり進んでいるので、今回はどうしても来てみたかったんですね。入場ゲートは3ヶ所ありますが、折角なので平成29年に架橋された表門橋から入りました。

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現在、鎖国期の復元建築物が16棟、他に幕末と明治期の復元建築物がそれぞれ2棟建ち並んでいます。画像はカピタン部屋というオランダ商館長の住居兼事務所で、出島の中で最も大きな建物です。日本の役人や大名などの、接待の場としても使われていたそうです。

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出島周辺は明治以降に埋め立てられ、扇形の島の姿はなくなってしまいましたが、現在は復元整備によってその輪郭が分かるようになっています。思ったよりも見所が多いので、じっくり見学すると2時間くらい掛かりそうですね。




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2021年04月19日

佐世保市江迎町「庄屋おじや」

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日本最西端の駅、たびら平戸口駅から4kmほどのところにある、田平天主堂にやってきました。大正6年に建てられたレンガ造りの教会堂で、国の重要文化財となっております。コロナ禍ということで、残念ながら聖堂内の拝観はできませんでした。(昨年11月の話です)

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さて……飲食店の「庄屋」といったら、「ハイ!よろこんで!」でお馴染みの居酒屋「庄や」を思い浮かべる方も少なくないと思います。しかし長崎県で「庄屋」といったら、ほとんどの方は和食ファミレスチェーン「庄屋」を思い浮かべるのだそうです。実際、旅をしている途中で何度も見掛けました。創業は昭和46年。現在は長崎県に18店舗、福岡県に22店舗、他に熊本県・佐賀県・大分県・山口県にも展開しております。折角なので、「庄屋 本店」に行ってみました。

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何でこんな場所に店を構えたんだろう……と思えるような、山に囲まれた場所にあります。画像はお店のすぐ近くから撮ったものです。しかし人気があるようで、平日かつコロナ禍であるにも拘わらず、店内には結構な数のお客さんがいらっしゃいました。たまたまかもしれませんが、半数以上は年配の方々で長居モードに入っております。

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面白いことに、グランドメニューの筆頭にあるのは「おじや」なんですね。「庄屋は創業以来、この究極のヘルシーメニューにこだわり続けています。」と書かれています。お得なランチメニューの中から選ぶつもりでしたが、「庄屋おじや」の単品(825円)を頼むことにしました。他にエビ・アサリ・小柱・ワカメなどが入った「海鮮おじや」(単品 858円)もございます。

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「庄屋おじや」は、アツアツ土鍋に入ったおじや(木製のフタ付き)・薬味のゴマと青唐辛子味噌・漬物と言った内容。「庄屋おじや定食」(1,045円)には、更にミニサラダと茶碗蒸しが付きます。

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具は生玉子・焼き餅・三つ葉・白菜・ニンジン・ゴボウ・カボチャ・シイタケなど。肉類は一切入っておらず、とても素朴なイイ味わいです。

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このままだと全体的に大人しめな感じなのですが、薬味のすりゴマと甘辛い青唐辛子味噌を入れると、意外にもガラッと味が変化するんですね。なので、少しずつ使うことに。

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取っておいた玉子は、最後に崩して楽しみました。ナカナカ満足度は高いですね。しかし……まさかファミレスで「おじや」をいただくことになるとは、思ってもみませんでした。

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店を出たあと、道の駅 昆虫の里たびらに少し寄ってから、日本本土最西端の地である神崎鼻に行きました。日本本土の最端(北は宗谷岬・東は納沙布岬・南は佐多岬)及び沖縄の無人島を除く日本の最端(西は与那国島・南は波照間島)は、約30年前に自転車で日本一周したときにコンプリート済みなのですが、ここまで来るとやはり感慨深いものがありますね。今回はクルマだけど。

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この日の宿泊地となる佐世保市街地に向かう途中、時間に余裕があったので、眼鏡岩にも寄ってみました。高さ10m、幅20mのなかなか迫力のある奇岩です。中央の岩が崩れかけているそうで、現在は立ち入り禁止となっているのがちょっと残念でした。




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