洋食

2021年08月20日

大村「大村あま辛黒カレー」

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大村公園から1.6kmほどのところにある、旧楠本正隆屋敷を見学してきました。明治3年に建てられた、大村藩の武家屋敷の様式を色濃く残す邸宅です。

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規模は小さめながらも、池泉回遊式庭園がステキなところでした。池泉といいながら、水量がかなり少ないのが気になりましたけど。

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そこから400mほど歩いたところにある、旧円融寺庭園にも行ってみました。明治時代に廃寺となった、円融寺(現在は大村護国神社)に残された枯山水庭園です。築山に見立てた境内の斜面に、約400もの自然石が並べられております。

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さらにクルマを4kmほど走らせ、長崎自動車道の大村ICの近くにある「ペーパームーン(紙月夢兎)」というレストランへ。お目当ては幟にある「トルコライス」……ではなく、平成20年に生まれた地域おこし系開発料理「大村あま辛黒カレー」です。大村あま辛黒カレー探検MAP(注:発行年月は不明)によると、現在10店舗で供されているようです。余談ではありますが、店の奥ではまだ午前の11時過ぎだというのに、「カンパ〜イ」という楽しそうな声が響いていました。w このときはまだ、長崎県の新型コロナ感染者数は1日0〜5人くらいでしたからね。(昨年11月の話です)

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1582年(天正10年)にローマへ旅立った天正遣欧少年使節が、インドを経て1590年に帰国したのですが、そのとき日本に初めて(カレーの素となる)スパイスが持ち込まれたそうです。こういった背景から、大村市は「カレーのルーツのまち」としてアピールしているんですね。また、シュガーロードとも呼ばれる長崎街道が市の中心部を通っていること、大村特有の黒土で育った野菜やフルーツを使用していることから、「大村あま辛黒カレー」が生まれたのだそうです。ちょっと強引のような気がしないでもないですけど……。

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オムレツ・エビフライ・ハンバーグ・唐揚げ・トンカツなど、いろいろトッピングメニューも充実しています。店員さんに勧められた、季節限定の「大村あま辛カキフライ黒カレー」(税込み1,210円)を頼むことにしました。大村湾産ではなく、広島産のカキみたいですけどね。w

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カキフライと黒田五寸人参がそれぞれ3つ載った「大村あま辛黒カレー」に、キャベツ主体のミニサラダ・ラッキョウ・漬物が付いています。大村市が発祥とされる黒田五寸人参は、柔らかくて甘味が強くクセの少ないニンジンで、他の品種に比べてカロテンの含有量が多いのだそうです。

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確かにとても柔らかく、フルーティーともいえる甘味があるんですね。カキフライは衣のサクサク感が弱めながらも、カキの旨味が濃くてとても美味しくいただけます。黒土をイメージした黒いカレーソースは、食用の竹炭パウダーが使われているそうです。じっくりと煮込まれているようで具はほとんど溶けてしまっていますが、粉々になった牛肉を確認することができました。心地の良い甘味と酸味があり、複雑というか手間の掛かっていそうな深味のあるイイ味わい。あとからジワジワとやってくる辛味もイイですね。やや硬めに炊かれたご飯もステキです。

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残り3分の1のところで、「大村あま辛黒カレー」用に開発された特製スパイスを掛けてみました。すると……ガラムマサラ的な、かなりスパイシーな辛さに変化するのでした。額に汗が浮き出てきますが、ちょっとクセになりそうですね、コレ。GoToトラベルの地域共通クーポンを1,000円分使ったので、支払いは210円となりました。ごちそうさまです。

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ちなみに「大村あま辛黒カレー」は、長崎空港の2階にあるレストランでもいただくことができます。




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2021年07月19日

雲仙温泉「雲仙ハヤシ」

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標高約700mのところにある雲仙温泉に着きました。地面から吹き出す蒸気によって視界が悪くなることがあるため、清七地獄(約30ヶ所の地熱地帯から成る雲仙地獄のひとつ)の周辺は駐停車禁止となっています。

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雲仙地獄巡りをする前に腹ごしらえをしておきます。9時から営業している、「喜久」というお店に入りました。お目当ては、地域おこし系の「雲仙ハヤシ」です。雲仙温泉は明治期から昭和初期に掛けて、外国人の避暑地・保養地として栄えていたそうです。彼らの口に合うようにと、カツ丼にデミグラスソースを掛けたものを「洋風丼」として出したところ大人気となったんですね。平成26年にそれを地域おこしのために復活させたのが、「雲仙ハヤシ」というワケです。

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店内のどこにも「雲仙ハヤシ」の文字が見当たらないので、店のお母さんに訊いてみたところ、「壁にあるハヤシライスがそう」とのこと。

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卓上のメニューには、以前紹介した「スーパイコ」もありました。もちろん、「ちゃんぽん」や「皿うどん」もございます。

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ご飯は柔らかめで、ドンブリ1杯分よりもやや少なめといったところ。ハヤシソースの具は薄切りの牛肉と玉ネギのみで、パセリが少々トッピング。ソースは比較的サラッとしていて、程良い酸味と優しい甘味があります。旨味が充分ありながらもアッサリとした仕上がりなので、朝からでもペロッといけちゃいますね。玉ネギはシャキシャキのものと柔らかいものが混ざっていて、なかなか面白い食感でした。

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あとで気付いたのですが、元々の「洋風丼」はカツ丼にデミグラスソースを掛けたものだったんですよね。でもこれにはカツが載ってません。供する店は約10軒あるのですが、何故か他の店の「雲仙ハヤシ」にもカツが載っていないんですよね。(1軒だけ載せてる店がある)どうしてこうなっちゃったんでしょう。このお店には「ハヤシカツ丼」というものもあるのですが、そちらの方が「洋風丼」に近いのでは……。う〜ん、ナゾです。

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このあと、お店の向かいにある温泉神社を参拝してきました。島原半島にかつて18社あった温泉神社の総本山となるそうです。「おんせんじんじゃ」ではなく、これで「うんぜんじんじゃ」と読むんですね。

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そこから更に奥へと進み、地獄巡りをしてきました。画像は八万地獄です。案内板には、「八万地獄というのは、人が持っている八万四千の煩悩によってなされた悪行の果てに落ちる地獄のこと……」と書かれていました。煩悩の数って108つだよな……と思ったのですが、仏教で数の多いことを「八万四千(はちまんしせん)」と表現するのだそうです。

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コチラは少し坂を上ったところにある、八万地獄展望台からの眺めです。雲仙地獄巡りはまだまだ続きます。




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2021年06月21日

島原「雲仙ハム」

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島原城を見学する前に、堀の外を一周してきました。画像は御用御清水(左上/城主の屋敷があった三の丸の用水)・時鐘楼(右上)・森岳酒蔵(左下)となっております。

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島原城の天守は破風の無いシンプルな造りですが、5重5階のどっしりとした立派な構えで、それを囲む櫓は49棟もあったそうです。

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石高が4万3千石でありながら10万石の大名レベルの分不相応な城を築いたこともあり、年貢の取立てをどんどん厳しくしていきました。それが島原の乱(島原・天草一揆)という悲劇の一因でもあるんですね。

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天守の中には、キリシタンにまつわる史料・郷土史料・民俗史料などが展示されています。また最上階の5階からは、有明海や雲仙岳などを見渡すことができます。運が良ければ、阿蘇山を望むこともできるそうです。

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島原城内には他に、天草四郎像・キリシタン墓碑・観光復興記念館(雲仙岳の噴火活動などの映像等)・民具資料館・西望記念館(北村西望:平和祈念像の作者)もございます。

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全て見学し終えたあと、天守入口の向かいにある「城の茶屋」というお食事処に入りました。お食事処といっても、「島原城本丸売店」という土産店の一角にある、軽食コーナーのようなところです。

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後日紹介する「ろくべえ」「かんざらし」もありましたが、今回のお目当ては「雲仙ハム串」(200円)です。作り置きが切れていたので、たった1串をわざわざ焼いてくれました。お母ちゃん、ありがと。

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「雲仙ハム」は雲仙市民のソウルフードともいわれるもので、長崎県内のみならず県外の一部飲食店でも供されるという人気ぶり。現在は全国にファンを持つそうです。実は豚肉100%のボロニアソーセージなんですけど、「雲仙ハム」と呼ばれ親しまれているんですね。製造元は雲仙市国見町にある、長崎雲仙ハムとなっております。

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1枚の大きさは6×1cmほど。いかにも粗挽きという食感があって、フツーのハム(ソーセージだけど)とは違った肉々しくて濃厚な味わい。焼き立てということもあって、噛むと旨汁がイイ具合に溢れ出てきます。たまりませんね、コレは。ビールが飲みたくなってしまいましたが、気付いたときにはほぼ食べ終えていたので、やめておくことにしました。ちょっと失敗。

[参考]雲仙ハム 300g×4本セット

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岐阜県郡上市民のソウルフード、「明方ハム」を思い出してしまいました。

[参考]明方ハム




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2021年05月31日

長崎市「ヒカド&パスティ」

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出島(出島和蘭商館跡)での話の続きです。出島の見学も楽しみにしていたのですが、実はここへ来た理由はもう1つあるんです。もちろんそれは、食べものなんですけどね。

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長崎に在留する外国人と日本人の親交の場として明治36年(1903年)に建てられた、旧長崎内外クラブの1階にあるレストランでいただくことができます。

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しかし……あれ、メニューにあるのはトルコライス具雑煮五島うどん長崎サラダ・角煮まんじゅう・かんころ餅ミルクセーキなど。お目当ての、「パスティ」と「ヒカド」が見当たりませんね。念のためお店の方に訊いてみたところ、「ありますよ〜」という嬉しいお返事でした。

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「パスティ 長崎産いのしし肉と豚肉のパイ」は、スープが付いて税込み1,980円。このスープがミニサイズの「ヒカド」で、他にフツーサイズの「ヒカド」(550円)も用意されています。

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先に「ヒカド」がやってきました。江戸時代に外国人が食べていた、シチューから派生したともいわれる郷土料理です。ポルトガル語で「細かく刻んだ」を意味する、「Picado」に由来するそうです。元々はパンでトロミをつけていましたが、禁教令によってパンが手に入らなくなり、のちに摺り下ろしたサツマイモでトロミをつけるようになったのだとか。サツマイモでトロミをつけたものを「ススヘイト」、トロミをつけないものを「ヒカド」と区別していた時代もありましたが、現在は前者を「ヒカド」と呼ぶようになっています。

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具は鶏肉・サツマイモ・大根・ゴボウ・ニンジン・レンコン・タケノコ・シイタケ・ネギで、醤油仕立てのアッサリとした味わい。豚肉やマグロを使う店が多いようですが、コチラは鶏肉なんですね。シチューから派生した料理とは思えない、かなり和風寄りな仕上がり。それぞれの具材の風味や旨味がスープに溶け込んでいて、けんちん汁を思わせる素朴な旨さがありました。ただ……トロミはそれほど無かったように思います。しっかりメモを取っていなかったので、ハッキリとしたことは言えないんですけどね。何しろもう半年も前のことですから……。

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「パスティ」は少し時間が掛かるといわれましたが、15分ほどで登場。江戸時代にオランダ人から伝わったもので、卓袱料理のひとつでもあります。ポルトガル語で「パイ」を意味する「Pastel」、あるいは「生地」を意味する「Pasta」に由来するそうです。鶏ガラスープや醤油などで味付けした具材に、パイ生地を被せてオーブンで焼くそうですが、こんな料理が江戸時代に存在していたなんて驚きですね。

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具は猪と豚の挽肉・茹で玉子・ジャガイモ・モヤシ・ギンナン・グリンピースなど。他にキャベツのような野菜が入っていますが、細かすぎてよく分かりませんでした。玉子の白身はゴムのような歯応えがあるので、多分……冷凍してあったんだと思います。おそらく滅多に注文されない料理でしょうから、仕方がないかもしれませんね。コレはコレで、面白い食感として楽しめます。余計なことを書いてしまいましたが、イイ感じに味付けされた具材と、パイ生地のサクサク感で美味しくいただくことができました。

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明治期の異国情緒が感じられる店内でいただくと、旨さも一段とアップするような気がしますね。ちなみに「パスティ」を供する店は、現在ほとんど見られません。今となっては貴重な料理なわけですから、有り難いもんです。

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例によって、GoToトラベルの地域共通クーポンを2,000円分使ったので、支払いは0円となりました。ごちそうさまです。




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2021年02月05日

鎌倉「パルメザン」その2(ポークカツレツ チーズ焼)

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国宝の鎌倉大仏で知られる高徳院にやってきました。鎌倉の大仏様は意外にも明確な資料があまり残っていないそうで、いつ誰が何のために建造したのかハッキリとは分かっていないそうです。大仏様の胎内を拝観させていただくつもりでしたが、コロナ禍ということで休止中となっていました。

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鎌倉大仏まで来たのなら、次は長谷寺(長谷観音)というお決まりコースですね。本堂(左下)に鎮座するご本尊の十一面観世音菩薩は、高さ9.18mを誇る日本最大級の木彫仏です。撮影禁止となっているので、画像はありませんけどね。

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代わりに……といったらバチが当たりそうですが、弁天窟に鎮座する弁財天と十六童子を載せておきます。

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さて……6年ほど前に、横浜発祥と思われる「パルメザン」なるものを紹介したことがあります。簡単にいうと、ポークカツにスライスチーズとトマトソースを掛けたもので、横浜を中心とした老舗洋食店に見られます。横浜中心といっても、エリアはかな〜り広いんですけどね。ただ絶滅危惧種となっていて、調べてみたところでは現在、神奈川県内に4軒と県外に4軒を残すのみとなっております。なぜ横浜発祥と思うのかというと、廃業した店やメニューから外した店も含むと、供する店がやたらと横浜に多いんですね。それと、「オリヂナル ジョーズ」という元祖らしきお店があったんです。横浜最古とされるイタリア料理店で、昭和28年に山下町(横浜中華街)で創業。のちに関内へ移転しましたが、残念ながら平成23年に閉店してしまいました。

※画像は横浜市にある、昭和47年創業「イタリーノ」の「パルメザン」です。

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その跡地は現在、「和来」という居酒屋になっています。今はもう見られないのですが、「オリヂナル ジョーズ」のホームページには、「仔牛肉のカツレツ チーズ焼き」という「パルメザン」にそっくりなものが載っていました。メニューには「ポークカツレツ チーズ焼き」というものもあったので、それが「パルメザン」という名で広まっていったのでは……と勝手にそう思っているんです。

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しかし、もうそれを食べることはできないんだなぁ……と諦めていたのですが、調べてみたら鎌倉にも同じ名前の店があるではないですか。暖簾分けされた中で、現存する唯一のお店だそうです。……というワケで、鎌倉市由比ガ浜にある「オリヂナル ジョーズ」に行ってみました。

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「ポークカツレツ チーズ焼&ライス」(1,280円)は、ランチセットメニューの1番上に書かれていました。確認はしていませんが、夜のメニューには載っていないようなので、もし行かれる方はご注意ください。

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先にミニサラダとスープがやってきました。サラダはサニーレタス・ニンジン・トマトといった内容。玉ネギとニンジンが入ったスープは、薄味ながらも深みのあるイイ味わいがあります。

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「パルメザン」……ではなく「ポークカツレツ チーズ焼」は、チーズ・トマト系ソース・黒っぽいソースが掛かった幅10cmほどのポークカツ2枚に、ポテトスタックとクレソンが添えられております。トマト系ソースが軽い仕上がりなのに対して、黒っぽいソースは酸味と甘味の効いた濃厚なもので、少量ながらも良いアクセントとなっています。しっとり柔らかく、且つ部分的にサクッとしたミルフィーユ状のポテトスタックもミョーに旨かったりするんですね。

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厚さ3〜6mmくらいの豚肉は柔らかく、塗された細かいパン粉は程良いサクサク感。チーズやソースとの相性も良く、私がいうのも何ですが全体的にレベル高いな〜、手間ひま掛かってそうだな〜という印象を受けました。スバラシイです。結局、この料理が「パルメザン」のルーツであるという確証は得られませんでしたが、よく似ていることは間違いありません。食後は酸味が弱めでやや苦味の利いた、ホットコーヒーをいただきました。居心地の良い店だったので長居したかったのですが、コロナ禍なのでさっさと店をあとにしました。




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