魚の練りもの系

2023年12月01日

熱海市網代「イカメンチ」その2

23120101

昨年の11月下旬……つまり丁度1年前の話です。「今こそしずおか元気旅」という全国旅行支援を利用して、2人で静岡県の熱海と伊東へ1泊2日の旅に行ってきました。今回はローカルフードが目的ではないので、リピートネタや弱めのネタが多めです。予めご了承ください。(画像は海老名SAです)

23120102

まずは熱海市にある來宮神社を参拝してきました。熱海屈指・関東屈指・日本屈指(※)のパワースポットといわれ、とても人気があるようなのですが、まだ朝早いこともあってか人影はまばらです。

※何故かサイトによって違うんですよね。

23120103

本殿の奥へ進むと、推定樹齢2,100年以上というご神木の大クスが鎮座しております。高さは約26m、幹まわりは約24m。本州一といわれる巨樹で国の天然記念物に指定されています。また、日本三大クスのひとつでもあるそうです。幹を一周廻ると寿命が1年延命するという伝説があるので、グルッと一周してきました。これで少なくとも1年は生きていられますね。

23120104

日本一遅いといわれる紅葉を観るため、來宮神社から1kmほどのところにある熱海梅園へ行きました。見応えがあるのは雙眉橋(画像上)と駐杖橋(下)の周辺くらいでしたが、天気が良かったので色鮮やかな紅葉を楽しめました。

23120105

その先にある洞窟のような通路からは、梅見の滝を裏側から観ることができます。狭い通路なので長居はしづらいですけどね。

23120106

園内の1番奥まで行くと足湯があります。熱海なのでもちろん天然温泉です。利用できるのは梅まつりともみじまつりの期間中のみということなので、ゆっくりと浸かってきました。タオルを忘れても、ここで購入(100円)することができます。

23120107

時間調整を兼ねて、熱海梅園から7kmほどのところにある長浜海浜公園に寄りました。正面には小さく初島が見えます。

23120108

開店時刻の11時になったので、3km先の熱海市網代地区にある「とおる食堂」に入りました。駐車場は店から50mほど離れたところにあります。

23120109

お目当ては、ここ網代辺りに古くから伝わる郷土料理「イカメンチ」です。このお店ではアオリイカを使っているようで、メニューには「アオリイカメンチ定食」(1,100円/個数限定)と書かれていました。

23120110

こちらはツレが注文した「アオリイカ丼」(1,200円)です。温かいご飯の上に、ショウガの効いた醤油ダレが掛かったアオリイカのヅケと、刻み海苔が載っております。シコシコとした歯応えのあるイカで、初めにショウガがガツンときて、ゆっくりジワジワとイカの甘味がやってくるんですね。

23120111

「アオリイカメンチ定食」は、イカメンチ2枚・千切りキャベツ・カボチャの煮付け・ご飯・味噌汁・漬物といった内容。味噌汁に入っているワカメは地物なのでしょうか。普段食べている柔らかいものと違って、ザクザクとしたイイ食感があります。網代の「イカメンチ」は店や家庭によって揚げたり焼いたり茹でたりと様々ですが、こちらは揚げてあるのでさつま揚げのような仕上がり。5年前に紹介したものはパン粉が塗されていたので、同じ揚げタイプでも食感など少し違いがあるんですね。

23120112

大きさは直径7〜8cm、厚さ1.5cmほど。魚のすり身にイカ・玉ネギ・ニンジンなどが練り込まれています。イカは粗めに刻まれているのでコリコリとしたイイ食感。甘めの味付けでご飯に合います。何も掛けなくても充分美味しいのですが、1つはイカメンチ専用だというややスパイシーなソースを掛けていただきました。津軽の「イカメンチ」とも房総の「イカメンチ」とも、また違った味わいが楽しめます。

ちなみにですが、隣席のマダムが召し上がっていた肉厚のアジフライも実に旨そうでした。旨そうでしたけど……「イカメンチよりこっちの方が美味しい!絶対美味しい!」と、まあまあ大きな声でしゃべりながら食べるというのは如何なものでしょうか。(笑)

e_aji at 08:00|PermalinkComments(2)

2023年03月24日

銚子「銚子のカレーボール」その2

23032401

銚子外港の近くにある、ウオッセ21にやってきました。銚子ポートタワー・水産物即売センター・レストランなどを揃えた複合商業施設です。

23032402

こちらが水産物即売センターなのですが、平日のためか閑散としてますね。観光客はどこにも見当たりません。スーツ姿と作業着姿の人のグループ1組と、地元民と思われるおばあちゃん1人のみです。

23032403

おっ、ボイル済みの「ながらみ」がありますね。今夜の酒のアテに良さそうだな……と思ったのですが、さすがにこの量は1人だと多いか……。

23032404

今回のお目当ては、2週間くらい前にも紹介した「銚子のカレーボール」です。その元祖を謳うお店が、こちらの「嘉平屋」となるんですね。銚子の〜としているのは、東京の城東・城北地区辺りにも見られるからです。

23032405

あれっ、もしかして売り切れ……かと思ったら、左側のケースにあるのが「カレーボール」とのこと。良かった〜。

※ビニール越しに撮ったので、ボケた画像になってしまいました。

23032406

注文をすると、店の奥から揚げたての「カレーボール」を持ってきてくれました。冷めたものでも全然構わないんですけどね。おばちゃん、ありがと。

23032407

「カレーボール」(70円)を3つと、ついでに「お好み団子」(75円)というものを2つ購入しました。袋を開けるとカレーのイイ匂いがプワ〜ン。

23032408

前回いただいた「タイヨー」というスーパーのものとほぼ同じ大きさで、直径は4〜5cmほど。やっぱり「銚子のカレーボール」は東京のものより大きいんですね。

※東京の赤羽にある「丸健水産」のものは直径2cmほどでした。

23032409

弾力は弱めながらも柔らかく、練りものにしては軽い食感。細かく刻まれた玉ネギは、「タイヨー」のものよりも少し大きめでシャリシャリと存在感がありますね。嫌みのない程度にカレーが利いていて、美味しくいただくことができました。しかしこれだけ大きさが違うと、東京のものと銚子のものは繋がりがないのかも……。ただ、後日知った「東京おでんだね」というサイトには、こう書かれていました。「東京には銚子からやってきた蒲鉾職人も多く、買い付けにくるお店も多かったため、自然と噂が広まったのかもしれない。」と。あくまでも推測として書かれていますが、なるほどそうなのかもしれませんね。とても興味深い記事でした。

23032410

細かく刻まれたイカや青海苔などが入った、「お好み団子」も美味しくいただけました。

23032411

ちなみに「カレーボール」は、犬吠埼にある「犬吠テラステラス」でも売られていました。こちらは、銚子海洋プロダクツというメーカーのものとなります。

e_aji at 08:00|PermalinkComments(0)

2023年03月12日

銚子「銚子のカレーボール」その1

23031301

東京の城東・城北地区辺りには、「カレーボール」というローカルおでんダネが見られます。簡単にいうと、丸いカレー風味の魚の練りものです。このブログでも2010年8月と2012年3月に2回ずつ、計4回紹介したことがあります。

23031302

なぜだかは分かりませんが、遠く離れたここ千葉県銚子市に、その元祖をうたう「嘉平屋」という会社があるんですよね。調べてみたところ、他にもいくつかメーカーが確認できました。

23031303

「ふーちゃん」というお店で遅めの朝食を摂ったあと、銚子大橋のたもとにある「タイヨー 銚子店」に行ってみました。「タイヨー」は主に茨城県と千葉県に展開するスーパーマーケットチェーンです。

23031304

「嘉平屋」のものは見当たりませんでしたが、「タイヨー」のオリジナルと思われる商品が6個入り322円で売られていました。「銚子名物 カレーボール」と書かれたシールが貼られています。消費期限は意外と短く当日中。お土産向きではないかもしれませんね。

23031305

スーパー内にイートインスペースがあったので、こちらでいただくことにしました。イートインスペースといっても、4人分しかないんですけどね。

23031306

フタを開けるとカレーのイイ香りがプワ〜ン。直径は4〜5cmくらいあり、東京の「カレーボール」よりもずっと大きいんですね。東京の赤羽にある「丸健水産」のものは、直径2cmくらいでしたから。ふんわりとしていて柔らかく、しっかりとしたカレーの風味と優しい甘味と魚のすり身の旨味が感じられます。

23031307

分かりづらいかもしれませんが、中には細かく刻まれた玉ネギが少しだけ練り込まれています。これは酒のアテにも、おやつにも、おかずにも良さそうですね。6個だとおやつには多いかもしれませんけど。

23031308

このあと、銚子の観音様として親しまれている、円福寺 本堂(飯沼観音)を参拝してきました。坂東三十三観音霊場の第27番札所で、最東端に位置する日本百観音でもあります。

※本堂と本坊があり、本坊は少し離れた別の場所にあります。

23031309

銚子大仏は正徳元年(1711年)に造立されたのに対し、五重塔は新しく平成21年に建立されたそうです。

23031310

本堂の左手には地元のヒゲタ醤油の一斗缶が、右手には同じくヤマサ醤油の一斗缶が奉納されていました。銚子ならではの光景ですね。

e_aji at 08:00|PermalinkComments(0)

2021年08月23日

長崎空港「ハトシロール」

2108231

ガソリンスタンドで給油してから、トヨタレンタカー 長崎空港店に向かいました。トリップメーターを確認すると走行距離は約900km。結構走ったんだなぁ……と一瞬思ったのですが、1日に換算(※1)すると64km(※2)くらいしか走っていなんですね。

※1:900km÷14日という単純計算です。実際は運転してない日が数日あります。
※2:国道1号経由で東京の日本橋から神奈川の茅ヶ崎辺りまでの距離。

2108232

トヨタレンタカーの送迎車に揺られて約5分。長崎空港に着きました。羽田行きの便の出発時刻まであと2時間くらいあるので、チェックインしたら2階にある土産店などをダラダラと物色しようと思います。

2108233

「長崎一番 長崎空港店 ※」で「長崎ハトシロール」が売られていたので、ちょっと寄ってみました。卓袱料理のひとつでもある「ハトシ」を、食べやすいようにアレンジしたものですね。長崎蒲鉾の社長が考案し、平成22年に商品化されたそうです。

※大正3年創業の老舗、長崎蒲鉾が運営するカマボコ店です。

2108234

一般的な「ハトシ」はエビや魚のすり身をパンで挟んで油で揚げてカットするのですが、コチラはパンですり身をロール状にクルクル巻いて揚げるんです。北海道小樽市の「パンロール」(昭和37年発売)や、北九州市小倉の「カナッペ」(昭和34年発売)のパク……あ、いや、その、よく似ていますね。

2108235

「長崎ハトシロール」は、プレーンタイプ(180円)・チーズ入り(220円)・エビ入り(300円)の3種類。プレーンタイプは売り切れだったので、エビ入りを1つ購入することにしました。作り置きではありますが、ホットショーケースに入っているのでホカホカです。

2108236

長さ10×直径4cmほどの大きさで、耳なしの食パンが1枚分使われています。パンはサクッとした軽い食感。少し油を吸っていますが、そんなには気にならないレベルです。

2108237

中にはエビの身が混ざったフワッフワのすり身が入っております。エビは粗挽きなので、エビのプリプリ感も楽しめるんですね。温かいこともあって、パンの風味もすり身の風味もしっかりと感じられ美味しくいただくことができました。あとで知ったのですが、エビ入りには主にタラ・エソなどの白身魚が、プレーンとチーズ入りには主にイワシ・アジなどの青魚と少量の牛肉・豚肉が使われているそうです。今までいただいてきた「ハトシ」は全てエビ+白身魚タイプだったので、変わりダネの青魚タイプにしてみても良かったですね。

2108238

冷凍のお土産用ではありますが、同じフロアにある「まるなか本舗」でも「長崎ハトシロール」は売られています。食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。かなり少数ではありますが、他に個人経営の蒲鉾店や居酒屋などでもオリジナルのハトシロールが供されています。

2108239

まだ時間に余裕があるので、3階にある展望デッキに行ってみました。たまにはあんな小さなプロペラ機に乗ってみたいもんですね。

2108230

しばらくボーッと眺めていたら、私が乗るソラシドエアの機体が遠くに見えました。もう少ししたら搭乗口に向かおうと思います。

[参考]まるなか本舗 長崎ハトシロール 8本入【冷凍便】

e_aji at 08:00|PermalinkComments(4)

2021年07月16日

島原「長崎の昆布巻」

2107161

今回の旅、12日目。前日に「西有家ショッピングセンター クレア」で買っておいた「昆布巻」(432円)を、朝食としてホテルの部屋でいただきました。平成23年に設立された長崎かんぼこ王国では、「昆布マキオ」という名のゆるキャラにもなっています。

2107162

ハッキリとした販売エリアはよく分かりませんが、長崎県広域に見られる板無しカマボコです。少し調べてみたところ、メーカーは長崎市や南島原市など県南部に多く見られました。長崎のお雑煮には欠かせないものでもあるそうです。

2107163

製造元は南島原市にある、明治14年創業の内田蒲鉾店となっております。前回紹介した「南蛮コロッケ」と同じメーカーなんですね。半月ほど前に紹介した、「ひろす(豆腐かまぼこ)」も製造販売しています。

2107164

14×5×3cmほどの大きさ。昆布に少しヌメリがあるので、ちょっと切りづらいですね。といっても、ちゃんとした包丁とまな板であれば問題ないと思います。旅先なので、アーミーナイフと開いた牛乳パックを使ってますから。w

2107165

ザクザク感のあるすり身に、よりザクザク感の強い昆布が巻かれていて、しっかりとした歯応えがあります。思ったよりも昆布の風味は弱めで、良く言えば上品な味わい。味付けもどちらかというと控えめなので、醤油をチョコンと付けても宜しいかと思います。見た目どおり、酒のアテにピッタリ……といった旨さがありました。

2107166

ちなみにコチラは富山県の「昆布巻」です。長崎県のものにそっくり……というか瓜二つなんですね。多分なにかしらの接点があると思うのですが、調べてみてもよく分かりませんでした。長崎県では富山県ほどの需要はないようで、スーパーに置かれている確率は1〜2割といったところでした。

2107167

コチラは富山県や石川県などでよく見掛ける「赤巻」です。昆布の代わりに着色したすり身が使われています。島根県の萩市にも「朱巻」というそっくりなものがあるので、もしかしたらこれらは北前船によって伝えられたのかもしれません。

[参考1]富山の昆布巻・赤巻
[参考2]萩の朱巻・他

2107168

富山県には他に、見た目が水色の「青巻」というものもあります。長崎県にもご覧のような「うず巻かまぼこ」「巻かまぼこ」というそっくりなものがあるのですが、「赤巻」は朱色ではなくピンク色、「青巻」は水色ではなく緑色といったビミョーな違いがあるんですね。う〜ん、何でこうなっちゃったんでしょう。……ナゾです。

[参考3]富山の青巻
[参考4]長崎の青巻

2107169

「昆布巻」を全て食べ終えてからホテルを出発。雲仙温泉に向かう途中、俵石展望所・仁田峠第二展望所・仁田峠第一展望所に寄りました。画像は第二展望所から眺めた、雲仙岳(20を超える山々で構成された火山)の最高峰となる平成新山です。

2107160

天気はイマイチでしたが、有明海に差し込む薄らとした光線がちょっぴり幻想的でした。実は風が強くて、かなり寒かったんですけどね。(昨年11月の話です)

e_aji at 08:00|PermalinkComments(2)